島の千歳
いや〜、これが聴けたとは、白拍子冥利につきます。「島の千歳」の名は、平家物語の巻第一の「祇王」に出て来ていて「鳥羽(1107~1123)のころに「しまのせんざい、わかのまひ」という二人が舞い出したのが白拍子の始まり、と書かれています。長唄の「島の千歳」の作詞は大月如電、作曲は付杵屋勘五郎で明治38(1905)年の作品。囃子(伴奏楽器)は、小鼓一つ。何代目か、知りませんが、当時の望月太左衛門の襲名披露のときの書き下ろしだそうです。最初は、「白拍子とはこういう人」という唄ではじまる。それから、本曲にはいる。実に、微妙。小鼓のリズムに三味線の音程が付いている、という発想をもった曲で始まるのですが、時々は小鼓のみ、三味線のみになる。後半になると三味線の手に小鼓が合わせるという、小鼓方にとっての超絶技巧が入る。どちらがリードするかは、どちらが「ヨォー」「ヨーィ」のかけ声のかけるかで決めてゆき、そのうちに「ヨーォ(小鼓)」「ハッ(三味線)」とかけ声の取り合いみたいなところもあって、実にビミョーだ、すばらしい。歌詞は、やっぱり「水猿曲(みずのえんきょく)」まったく同じ歌詞だった。やはり、有名なんだ、この歌は。白拍子の代表曲であることは、歴史的に日本人の認めるところなのだろう。「水のすぐれておぼゆるは 西天竺の白露池 尽澄許融に澄み渡る 昆明池の水の色 行く末久しく澄むとかや 賢人の釣りを垂れしは 嚴陵瀬の河の水」ここでブレイクして、インスト(三味線と小鼓のみの演奏)になる。そして後半「月影ながら洩るなるは 山田の筧の水とかや 葦の下葉を閉ずるは 三島入江の氷水 春立つ空の若水は」ここで再びインスト。ここで引っ張る、引っ張る。小鼓は、水がトクトクと流れるような打ち方をしたりして、そして最後「汲むとも汲むとも 尽きもせじ、 尽きもせじ」で終わる。
ん〜、うまくできているではないか。どうしてこれが、名曲じゃないことがあろうか!
長唄の「島の千歳」と白拍子「水猿曲(みずのえんきょく)」でジョイントしたいなぁ。
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