« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »

2008年7月22日 (火)

ナオミ・シェメルの詩

エカリプトゥスの林

お母さんが美しく、若いころここに来て
お父さんは、彼女のために丘の上に家を建てた
青春の日々は通り過ぎ
五十年が経った
巻き毛は、いずれ白髪に変わるのだろう

しかしヨルダンの川岸は、何もおこらなかったかのよう
静けさも、その眺めも同じよう
エカリプトゥスの林


水に漂うマルアフ(花の一種)の香りも

ヨルダンの東岸から弾丸が鳴り響いた
そして夏の終わりに平和が戻った
赤ん坊はみな大人になって
その丘にもう一度、家を建てた

しかしヨルダンの川岸は、何もおこらなかったかのよう
静けさも、その眺めも同じよう
エカリプトゥスの林


水に漂うマルアフの香りも

作詞・作曲:ナオミ・シェメルhttp://www.youtube.com/watch?v=XMDF2Xy87U8&feature=related


Dscn0190_2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月16日 (水)

ラヘルの詩 3

<私のこと、私にだけ話しましょう>

私の知っていること、私にだけ話しましょう。
狭い私の世界、それは蟻のような世界。
彼女たちのような荷を背負うのは、
私の貧弱な肩には、あまりにも重すぎる。

私の道は、木の梢に向かって登ってゆく…
苦痛な、骨を折れる道。
そこに巨人が手を伸ばす
悪意を持って。
しっかりとつかみあげ、
もてあそんだ末、
その道から放り投げる。

巨人の手の
見えない恐怖。
それは、私を泣かせた。
道から、すべてから、私ははずれて…
なぜ、奇妙な川岸は、私を呼んでいる?
遠い光よ、なぜ、嘘をつく?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月13日 (日)

白夜(ライラ・ラバン)…眠らない夜

7月3日(木)
 イスラエルの祝日が途切れたなぁと思ったころ、テルアビブでは、「白夜」と名付けて夜通し街中でパフォーマンスが行われ、人々はまたもや、子どもから大人まで街へ繰り出す。
 7月の第一木曜日。金曜日は半ドン(日本の土曜日)で、週休二日なら休日、午前中だけ仕事があるなら、気合いで仕事をやっつける。

  シティ・ホールという街の真ん中で、モダン・ジャズのフェスティバルが夜通し行われる。
 ダニエル・ウィーバ(イギリス、ギタリスト)とオクテット(イスラエル、ダンス・グループ)のパフォーマンスを見て、テルアビブの中心を通るイブン・グビロ−ル通り(Ibn Gvirol、11世紀、スペイン系ユダヤの詩人。ヘブライ語で詩を書いた。http://en.wikipedia.org/wiki/Solomon_ibn_Gabirol)を南へ歩き出す。夜の9時。
 ザ・ファーマー・ハウス(農協)を西、つまり海よりへ。そして再び南へ。するとロスチャイルド通り(Rothschild、ロス・チャイルド・ファミリー http://ja.wikipedia.org/wiki/ロスチャイルド家)に出る。
 イスラエル人曰く、「この通りは、日本で言うと表参道じゃない?」歩行者天国ではなく、最初から車の通れない並木道(boulevard)。並木道もテルアビブの中心を南北にそして海へとつながっている。
 要所、要所で各ブランドのグランドピアノの路上パフォーマンス(という企画)が行われている。ギャラリーは夜通し開いている。
 ロスチャイルド通りが終わってアレンビー通りへ(Edmund Allenby、1861-1936, イギリス陸軍元帥、第一次世界大戦にエジプトのシナイ半島およびパレスチナを占領。その部下がトーマス・ローレンス)。
 そしてハーバート・サムエル通り(Herbert Samuel 1870-1963,イギリスの政治家。シオニズム運動を支持、イギリスのパレスチナ占領直後の高等弁務官。イスラエルを統治し、独立させる)に面した海岸に出ると、ロック・フェスティバルが開催されていた。真夜中の12時。
 そして、再び来た道を戻りシュック(市場)に来ると、レゲエバンドが路上パフォーマンス。このあたりは、アーティストが自主的に路上パフォーマンスをしているところ。ノンストップのここちよさで、みんな踊りまくっている。そこからキング・ジョージ通り(George V , 1865-1936, イギリス王 イスラエルの独立を認めた)を通って、ディジンゴフ・センターから東に向いてディジンゴフ通り(Meir Dizengoff, 1861-1936,テルアビブの初代市長。http://en.wikipedia.org/wiki/Meir_Dizengoff)へ。一番ジャンルも豊富に揃えているCDストア「ハオゼン・ハシュリシット(HaOzen HaShlishit、三つ目の耳)」の1階フロアでは、クレズマー・バンドのライブが始まった。午前2時半。
 シティ・ホールを出て、約6時間。「お人好しなガイジン」は法外なタクシー代を請求されたり、面倒が多く、ついつい歩いてしまった。
 まあ、いい。毎年、祇園祭りか天神祭りで、真夏の夜を満喫している私には、「ライラ・ラバン(白夜)」は、充分その代わりになったから。

テルアビブの地図
http://www.ddtravel-acc.com/images/tel_map.gif
http://www.auscillate.com/images/post_heads/tel_aviv_map_bombings.jpg

「DSCN0202.jpg」をダウンロード

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月 5日 (土)

ラヘルの詩 2

<庭にあなたを植える>

私の庭にあなたを植える
私の心に庭は慎ましくたたずんでいる。
枝は分かれて高く昇り
根は深く私の中に下ろす。

しかし、ある日、この庭は
夜明けから夜まで
決して静まらず、決して穏やかではなくなった。
あなたがいる、あなたが
何千もの鳥となって、歓び歌っている。


<死者の友…死者は死ぬことがない>

彼らだけが私に残された。
彼らにはもう
「鋭いナイフの死」は、突き刺せない。

道を曲がったところ、
日が夜になるとき、
彼らは
静かに私の周りを廻り、何も言わずに連れて行く。

それが私たちの真の約束、
その結び目を解くことはできない。
私が消えて無くなることこそ、
永遠(とわ)に私にあるもの。


<無題>

私を生んだ母
私の故郷
なぜあなたの景色は、
渇いて、悲しんでいるの?
継母の国の思い出は
次第に私の心の中で
消えてゆく。

丘の上のいたずらっ子のようなもみの木
平原には、樫の老人が立っている
坂を下ると見えるのは小川の岸辺。
安息の日に装う白いドレスを来た娘たちがいる

太陽の手が差し込もうとすれば、切られてしまう。
赤い槍は森の心には届かない。
松の木の息子たちは一日中
暗闇の夢の中で香り漂っている。

母なる国、その住まいは
神から屈辱を求められる…
昼の陽射しは、昔のこと
今は、香りと影に
溢れんばかり

Photo
Photo_2
Photo_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年6月 | トップページ | 2008年8月 »