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2007年3月28日 (水)

天使の服

 一昨日、30万円のブラウスが世の中にあることを知った。
 http://www.ermannoscervino.it/splash.html?lang=en
 (そして、ERMANNO/SCERVINOをクリックし、次に、”COLLECTIONS”すると、項目が表示され、その中の”WOMAN”の”S.S.2007“の”SHOW”をクリック。そして、開いたページの写真の一番左)
 そして、昨日、「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」に行った。
 最初の「受胎告知」の大天使ミカエルのブラウスとこの30万円のブラウスの構造をほぼいっしょ。
 http://www.leonardo2007.jp/
 わかりづらいかもしれませんが、要するに二の腕の部分に、シャーリング(生地を縫いちぢめた飾り、糸を引き締めてギャザーを寄せたもの)が入っており、肩と腕に膨らみを持たせた「袖」を作る。
 この「袖」デザインを持ったブラウスは、イタリアの縫製職人によるイタリアの伝統的装束だったのです。
 天使さまのブラウスかぁ。
 
 そして、電車に乗る。卒業式シーズンで、女の子たちの、着物、袴姿を見かける。
 成人式には、おんなの子たちは「振り袖」を着る。今の世の中で成人式に、高松塚古墳の壁画の「女子群像」のような着物を着るひとはいない。
http://www.asukanet.gr.jp/ASUKA2/TAKAMATUTUKA/takamatutuka.html 
 しかし、このよう出で立ちも「天女」の表現で、それを受け継いだものが「振り袖」「袴」でしょう。
 成人式や卒業式に際してみんな「飛び立って」ゆこうとしている。それを表わす姿で、式にのぞむ。天女たちの集まるときだ!

 「振る袖の…」など、「あの女性(ひと)が袖を降ると…」という歌は、万葉集や中世の和歌にも、また謡の歌詞にも、山のようにある。その「花の袖」が美しいなど。
 
 「袖を振る」というと、いわゆる「別れを惜しむ」とか「舞う」というイメージも込められている。
 天女さまがやってきて、「さぁ、夢から覚める時間ですね。私はまた天に帰ります」などと言って、私たちに背を向けて、天に飛び立つ。離陸するわけで、「袖の下」に浮力をためて、袖を翻す。
 その姿を装束として、人々は綿々と描いていった。その歴史を思う。

 このイタリアのブランドのブラウスは、70年代に一世を風靡したアイドル歌手なども顧客とのことですが、さすがです。そりゃ、彼女たちは「歌姫」ですから、「当然の成り行き(たどり着くべき場所)」だったのでしょう。

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コメント

テレビや新聞とかを見ていて、何か興味深いことがあり、これについて知りたいと思っている。するとしばらくしてから、読んでいる本の中にそれが書かれている。これは偶然なのか、同時性なのか、結構起こる現象です。
桜井さんの場合は、ブラウスのデザインにダ・ヴィンチを見、予定していた展覧会を見に行ったのだとすると、偶然とは違うでしょうが。
「赤毛のアン」、国は違うけれど、肩や袖がたっぷり膨らんだ最新の服を作ってもらい、大喜びするシーンが。
今の日本、やたらキャミソール流行、袖どころか肩もない。真冬も着ている。「無い袖は振れない」、という諺が浮かんだ。

投稿: えこりん | 2007年3月30日 (金) 10時30分

追伸コメントです
記憶が正しければ、アンの最新流行の服の肩から下は、左端の女性のと同じです。
肩で膨らませ、その下でいったん細くし、またたっぷり膨らませて袖で絞る。
イタリア経由ですかね~~~。

投稿: えこりん | 2007年3月30日 (金) 11時51分

いつもありがとう。たぶん昔のおしゃれなブラウスの典型的なデザインなんでしょうね。ファッションは門外漢なので、本当のところはわかりませんが…。でも、そのブランドは本当に袖にこった服飾技巧がほどこされていました。振り袖もそこにどんな柄をもっていくかってところが、オシャレなわけだし、袖にその国の文化で表されているんでしょうね。赤毛のアンも、たしか、そんな服でしたよね。大草原の小さな家とか、少女パレアナとか…そう思うと、モネとかルノワールとか、いろんな絵を思い出します。そういえば、Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネガ)というブランドの服も中世の絵画から抜け出てきたような服でした。

投稿: 桜井真樹子 | 2007年3月30日 (金) 12時41分

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